釣りに絶対必要なタックル(釣具)の一つにロッドがあります。
様々なメーカーからたくさんのロッドが販売されていますが、皆さんが購入される際に意識することは何ですか?メーカーはもちろん硬さの表記や長さについて特に注目される方が多いのではないでしょうか。
硬さや長さはもちろん重要なポイントですが、意外と見逃しがちなのが『テーパー(調子)』です。
そもそもテーパーとは何なのか?テーパーがある理由とは?今回はロッドのテーパーについて詳しく解説していきます。
・違うと何が変わるの?
・テーパーがる理由は?
・どの釣りにどのテーパーが合っているの?
テーパー(調子)とは
テーパー(調子:ちょうし)とは、ロッドがどこから曲がるのかを表記した用語です。
ロッドはどのジャンルの釣りをするのかで、ロッドの仕様が変わってきます。ターゲットによってロッドに求めるスペックも変わっってきます。
魚のやり取りや安定した引きを重視するのか、繊細なアタリを感知することを重視するのか様々です。
各釣りに合わせ、ロッドがどこから曲がるのかを設定し、それを分類しているのがテーパーというわけです。
ロッドのテーパーの違い
ロッドのテーパーの違いについて詳しく解説していきます。
それぞれの特徴と、おすすめの釣りについて紹介していきます。
エキストラファースト(EX.F)
ロッド全体の先端(8:2あたり)の部分から曲がるのが、「エキストラファーストテーパー(先調子)」になります。
ボトムや小さなアクションを入れるのを得意とするテーパーです。また、感度を重視する時に選択します。
細かい繊細な動きはしやすい分、巻物等には不向きになっていきます。また、ロッドの曲がる範囲が狭いので、キャストが難しく、魚をバラしやすいといった特徴があります。
曲がる場所 | 表記 | おすすめの釣り |
8:2 | EX.F | バス釣り・ロックフィッシュ |
ファースト(F)
ロッド全体の先端(7:3あたり)の部分から曲がるのが、「ファーストテーパー(先調子)」になります。
ファーストテーパーも先調子に分類されるテーパーで、ルアーにアクションをつけやすく、エクストラファーストよりもキャストがしやすく扱いやすいのが特徴です。
『縦の釣り』が主体となるロッドで、ルアーのコントロールが容易なので、エギングロッドのほとんどはファーストテーパーになります。
曲がる場所 | 表記 | おすすめの釣り |
7:2 | F | エギング・チニング・ヒラメ釣り |
レギュラーファースト(RF)
ロッド全体の先端(6:4あたり)の部分から曲がるのが、「レギュラーファーストテーパー(先調子)」になります。
レギュラーとファーストの中間あたり(どちらかならファースト寄り)のテーパーです。
ファーストテーパーよりも繊細なアクションはつけにくくなっていますが、レギュラーファーストまではアクションは付けやすい部類です。
また、巻物系ルアーの扱いもやりやすくなってくるので、シーバスロッドの多くはレギュラーファースト設計になっています。
曲がる場所 | 表記 | おすすめの釣り |
6:4 | RF | シーバス・アジング |
レギュラー(R)
ロッド全体の中心(5:5あたり)の部分から曲がるのが、「レギュラーテーパー(胴調子)」になります。
平均的なテーパーでこれといった特徴がなくバランスの取れたテーパーです。
扱えるルアーの幅が広いので、ロッドがバランスよく曲がり魚の引きをいなしてくれるため小型魚〜大型魚まで適しています。
その反面、ルアーの繊細な操作には向いていません。
曲がる場所 | 表記 | おすすめの釣り |
5:5 | R | ショアジギング・オフショア・シーバス・メバリング |
スロー(S)
ロッド全体の根元(4:6あたり)の部分から曲がるのが、「スローテーパー(胴調子・元調子)」になります。
巻物などの『横の釣り』に向いており、魚に動きに合わせて曲がるため魚をバラしにくく、ラインブレイクのしにくいテーパーです。
また魚がバイトした際のフッキング率も高く、重いルアーを巻く釣りに適しています。
その反面、細かなルアーのアクションには向いていません。
曲がる場所 | 表記 | おすすめの釣り |
4:6 | S | ショアジギング・オフショア |
パラボリックス(P)
ロッド全体(根元から)が曲がるのが「パラボリックス(元調子)」になります。
食い込み重視で、トップウォーターでの釣りや、青物など大物狙いの釣りに適しています。
スローテーパーとの区別はかなり曖昧なテーパーです。
曲がる場所 | 表記 | おすすめの釣り |
全体 | P | ショアジギング・オフショア |
まとめ
いかがでしたか?
今回は、ロッドのテーパーについて詳しく解説してきました。
簡単にまとめると、
ファースト
レギュラーファースト
特徴
ルアーアクションがしやすい
縦の釣りに向いている
感度が高い
ターゲット
シーバス・アオリイカ・メバル・アジ・ヒラメ
スロー
パラボリックス
特徴
重いルアーが扱いやすい
巻物などを扱いやすい
掛けた魚をバラしにくく、粘り強いファイトが可能
ターゲット
シーバス・青物・真鯛
自分がどういったジャンルの釣りをするのか、狙う魚は何なのかによって、パワー(硬さと強さ)とテーパー(調子)をじっくり考えて購入するようにしましょう。
ちなみにエギングロッドとシーバスロッドは長さや硬さだけでなく、テーパーも近いので、兼用することも可能です。
詳しくは別の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください!
エギングやシーバスなどの釣りは、ゲーム性の高いルアーフィッシングとして人気の釣りです。できれば同じロッドで両方のジャンルを楽しみたい!と考えている方は少なくないはず。 実はエギングロッドとシーバスロッドには多くの共通点があります。 […]