釣りで使用するタックルはどれも高額なものばかりで、中には桁違いに高い商品もありますよね。
どんなタックルでも長く大事に使いたいものですよね。特にメンテナンスが必要とされるのがリールです。
皆さんはリールのメンテナンスを行っていますか?
リールのメンテナンスを怠ると、海水に含まれる塩分や汚れによって巻き心地や本来の性能が損なわれてしまう可能性が高くなります。
そこで今回は、スピニングリールの正しいメンテナンス方法として、特にグリスやオイルの注油について解説していきます。
ダイワやシマノのリールでも共通したメンテナンス方法なので、誰でも簡単に真似ができます。
・リールのメンテナンスがしたい
・オイルとグリスはどう使い分けるの?
・メンテナンスの手順が知りたい
そもそもメンテナンスは必要!?
釣り仲間や先輩、ネットのサイトでは「リールのメンテナンスは必要ない!」という方も実際にいます。
確かに最近ではメンテナンスフリーのリールが販売されていたり、一度も洗ったりメンテナンスしたことないけど壊れない!なんて実体験を話す人もいます。
しかし、リールは金属製の精密機械なので、海水に含まれている塩で劣化してしまいます。
リールの性能を落とさず長く使い続けるためには、正しい方法でメンテナンスをする必要があります。
メンテナンスと聞くと、「工具を用意してリールを分解し内部を洗浄する…」といったイメージがあるかも知れません。
しかし実際は1分で終わる水洗いをした後に、4箇所に注油するだけの簡単な作業で完了します。
メンテナンスと聞いてドキッとした方は、肩の力を抜いてもらって大丈夫ですw
釣猿 釣行後にリールって洗ってる? 釣猿2号 たまにかな…笑 釣りに欠かせないタックルの一つ『スピニングリール』。海で釣りをする場合、どうしても道具に海水がかかってしまうので、片付けやメンテナンスを怠[…]
必要なもの
リールのメンテナンスで使うアイテムは多くありません。
・グリス(スプレー or 瓶詰め)
・柔らかいタオル
・輪ゴム(あると便利)
グリスとオイルの違い
釣具屋のリールコーナーに近くには必ずオイルやグリスが置いてあります。
これらのオイルやグリスには、それぞれ役割があり使用するポイントも異なります。
オイルはサラサラした油で部品に馴染みやすいのが特徴です。主に回転系のパーツ(ベアリングや軸受部)に使用します。
オイルに比べてモチモチとした油で粘度が高めなのが特徴です。主に金属同士が設置する部分(ギアの部分)に使用します。また、水の侵入を防ぐ効果があるので、水が入って欲しくない場所にも使用します。
純正品の使用がベスト
そのため、よほどのこだわりがなければ、基本的には純正品を使用することをおすすめします。もちろん純正品のオイルが販売されていなかったり、高すぎて手が出せない場合もあります。
リールの機種ごとに純正オイルを購入していたらキリがないので、ある程度の使い回しは必要かも知れません。
各メーカー純正オイル & グリス
ダイワ純正品
シマノ純正品
アブガルシア純正品
メンテ
ナンス『NG』行為
メンテナンスでは「注油してはいけない場所」が存在します。
- マグシールドコントローラー or コアプロテクト(ラインローラー部分)
- ローター内部
- リアキャップ内部
- マグシールドコントローラー or コアプロテクト
- 「マグシールド」や「コアプロテクト」とはラインローラー部分に海水が侵入しないようにするための技術です。
ダイワのマグシールド搭載のリールや、シマノのコアプロテクト搭載のリールはオイルを注油は厳禁です。リールの防水性能が失われる可能性があります。特にシマノのリールは2014年以降のほとんどのリールで使われている技術なので、手持ちのリールが該当するか必ず確認してください!
- ローター内部
- ローター内部に外側から注油しようとしても、必要とするパーツがありません。
効果がないだけでなく、先ほどのマグシールドなどの防水機能が備わっているリールもあります。
防水効果を下げる逆効果となってしまうので、ローター内部への注油はやめましょう。
- リアキャップ内部
- 具体的に本体のリアキャップを外したボディ内部への注油は厳禁です。
注油が原因で専用のグリスが流れ出て、本来の性能が落ちるケースが多発しています。
たった4箇所!簡単メンテナンス方法
それでは早速リールの注油メンテナンスの手順をご紹介していきます。
注油箇所は立ったの4箇所なので、ササッと完了します。
前提条件として、リールは「水洗い → 乾燥」させた水分のないキレイな状態にしておきましょう。
別の記事で1分で終わる正しい水洗い方法をご紹介しているので、ぜひそちらをご参考にしてください!
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メンテナンス箇所
今回注油メンテナンスを行う場所は4箇所です。
② ハンドルノブの可動部
③ アームレバーとベールの可動部
④ スプール内
スプレータイプのグリスであれば、オイルと書かれている可動パーツもグリスでOKです!
作業手順
① ラインローラーの可動部
まずはラインローラー部分を注油していきます。
ラインローラーの隙間に『オイル』シュッとひと吹きします。
注油の量が多いからといって性能が上がるわけではありません。
逆に性能が落ちるケースもあるので、オイルの付けすぎには注意しましょう。
注油が完了したら柔らかいタオルで余分なオイルを拭き取り、輪ゴムで回転部を回して馴染ませます。
② ハンドルノブの可動部
ハンドルとハンドルノブの間に『オイル』をひと吹きします。
余分なグリスを拭き取り、可動部を回して馴染ませましょう。
③ アームレバーとベールの可動部
アームレバーとベールの可動部に『オイル』を注入します。
反対側も含め2箇所に注油しましょう。
余分なグリスを拭き取り、ベールを上下させて馴染ませましょう。
④ スプールを取り外し内部を清掃
続いてスプールの注油を行いますが、その前にスプール内をしっかり掃除します。
水洗いでは取れない汚れがあるので、綿棒や柔らかいタオルでキレイにしましょう。
⑤ スプール内部に注油
スプール内のこの場所はドラグクリックと呼ばれるパーツがあたる箇所で、綿棒でキレイにした後『グリス』をひと吹きします。
これでリールの注油メンテナンスは完了です。
まとめ
今回は1分でできるスピニングリールのメンテナンス方法ということで、注油する場所やしてはいけない場所などを解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
日頃からメンテナンスを行うことで、自身のリールを長持ちさせることができます。
リールを大事に扱うことで、持ち物への愛着も湧きますし、安心して釣りを楽しむことができます。
周りの釣り人も、道具を大事にしている人ほど釣りが上手なものです。
メンテナンスは簡単な作業でできるので、皆さんもぜひご自身のリールを定期的にメンテナンスしてあげてくださいね