釣りに欠かせないタックルの一つ『スピニングリール』。海で釣りをする場合、どうしても道具に海水がかかってしまうので、片付けやメンテナンスを怠るとすぐに錆びたり二度と使えなくなったりする可能性が高くなります。
揃えた釣具はできるだけ長く使いたいですよね。特にリールは精密機械なので、釣行後の手入れが必須のアイテムになります。
そこで今回は、1分でできるスピニングリールの正しい洗い方ということで、イマイチわかりずらいリールの水洗いについて詳しく解説していきます。
・リールの洗い方がわからない
・NG行為ってある?
・どぶ漬けって大丈夫?
そもそも水洗いって必要!?
釣りを始めると、ネットや友人、先輩などから色々な情報が入ってくると思います。
- リールなんて洗ったことない
- 洗わなくても壊れない
- メンテナンスフリーのリールなら洗う必要ない
確かにリールは洗わなくてもすぐに壊れることはありません。ただ、それは防水性能の高いリール(値段も高い)に限ります。
1万円以下で購入した製品や、中級機種と呼ばれるリールは、ある程度洗浄しなければすぐに錆びて異音がするようになったりトラブルが増えたりします。
リールの内部は金属製の歯車が複数組み合わさった構造をしています。そのため、外部だけでなく内部の海水・塩をしっかり落としサビを予防する必要があります。可能であれば、釣行後は毎回洗うようにしましょう。
もはや常識となってるね!
反対に洗うのをサボってしまうと、リールの汚れは堆積していきます。それによりラインローラーの固着やボディ内部の汚れが原因で巻き心地が悪化、異音がするなどの弊害が出てきます。水洗いをしない方は、知らず知らずリールの寿命を縮めてしまっています。
リール水洗い『NG』行為!
リールを洗う際に、してはいけない「NG行為」があります。
② ドラグを締めない・締め忘れ
③ ハンドルを回す
④ ハンドルを外す
30℃以上のぬるま湯やお湯で洗うと、リール内に塗ってある必要なグリス類が溶け出してしまいます。
グリスが流れてしまうと、スプールの回転や巻き心地が損なわれる可能性が高いので、必ず真水で洗いましょう。
ドラグを締めることで、リール内の密閉性が保たれます。
リール内の浸水を防ぐためにもドラグはしっかり締めましょう。
ハンドルを回して洗うと、リール内に水を引き込んでしまいます。
そのため、ハンドルは回さずできるだけ固定して洗う必要があります。
必ず付けたまま洗ってください。
外して洗った場合、ハンドルの付け根から内部に水が入ってしまいます。
これらの4つのポイントに注意しながら洗うことで、失敗しないリールの洗浄ができます。
どぶ漬けって大丈夫?
YouTubeでリールの洗い方を検索すると、必ず村田基さんの『リールはどぶ漬けして洗う』という動画が出てきます。
結論から言うと、この洗い方はおすすめしません。
この洗い方は、防水性の高いリールや、ゴリ感のあるもう手遅れのリールに有効な洗い方です。毎回の釣行後にこの洗い方をしていると、必要なグリスが抜けて逆に状態が悪くなることが多いです(経験談)。
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正しいリールの洗い方
それではリールの正しい洗い方を解説していきます。
説明の中で、リールの名称がわからなくなったら、都度確認してくださいね!
それでは早速やっていこう!
①ドラグをしっかり締める
「NG行為」でも解説した通り、浸水を防ぐためにドラグは最大限締めましょう。
水でグリスが流れ落ちてしまうとドラグ性能が大きく損なわれますので、ドラグはしっかりと締め込む必要があります。
性能が落ちるとラインブレイクや
バラシの原因になるよ!
② 水圧は優しめに調整
水圧が強く、じゃぶじゃぶ洗う状態はリール内部に水が入る原因です。
水を多く出す意味もないので、水圧は写真程度の優しめで十分です。
③ リールの上方向から水を流す
注意点として、リールは上方向から水をかけましょう。横方向からだと内部に水が侵入する可能性があります。少し斜めに傾けるのは問題ありません。
④ ライン部分を洗う
まずはライン部分を指でなぞるように洗いましょう。
ラインにも海水による塩が付着しており、これが残ってしまうとライン同士が塩によって固着してしまいます。その状態でルアーをキャストしてしまうと、ラインブレイク(糸切れ)してしまう可能性が非常に高くなります。
しっかり水をあて洗い流しましょう。
⑤ ラインローラーの部分を洗う
ラインローラーは塩が一番溜まりやすい箇所のひとつです。ローラー部分を指でしっかり回しながら洗ってください。
ラインローラーが動かなくなると、糸ヨレやライントラブルが頻発します。ラインローラーもしっかり水をあてて洗い流しましょう。
⑥ ベールとローターの可動部分を洗う
ベールとローターの可動部分を動かしながら水をあてていきます。
ここの部分はよく塩分が溜まっているケースが多いので、念入りに洗い流してください。
⑦ ハンドルの可動部分を洗う
ハンドルを手で固定し、ハンドルノブの可動部分をクルクルと回して洗います。ハンドルが回らないよう注意しながら洗いましょう。ここまで洗ったら、全体を軽く水で洗い流して完了です。
⑧ 余分な水気を切りタオルで拭く
水洗いが完了したら、水気を切ります。
上下に振ることで水気を切ることができます。そのあとは、余分な水分を柔らかいタオルで拭き取りましょう。
⑨ 乾燥させる
タオルで拭き終わったら、ドラグを緩めて風通しのいい日陰で乾かしてください。
から必ずドラグは緩めよう!
乾燥させるのはNGです!
余裕のある方は、写真のようにスプールやハンドルを外しての陰干しがベストです。
ここまでの工程でおよそ1分で完了します。
本当に簡単な水洗いを少しするだけで、リールの寿命は格段に変わってきます。
オイル・グリスの注油でメンテしよう
ここまでは釣行後に行うリールの水洗いについて解説してきましたが、リール内部のメンテナンスは水洗いではどうにもできません。
使えないほど劣化したり、トラブルが頻発するようでしたら、買い替えかメーカーへのメンテナンス(オーバーホール)を依頼するしかありません。
高級リールや釣行回数が多い方は、半年〜1年あたりを目安にメーカーへオーバーホールに出す人もいます。
しかし基本的に先ほどの水洗いでトラブルは軽減されるので、釣行後の水洗いは忘れずに行いましょう。
また、可動部へのオイルやグリスの注油を行うことで、よりリールを長持ちさせることもできますよ!
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まとめ
今回はスピニングリールの正しい洗い方として、やってはいけないNG行為と洗う手順について紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
釣行後にリールの塩分をしっかり落とすことで、リールの寿命は格段に伸びます。本来の性能が保たれることで、快適に釣具を使用することができますよ!